教育カウンセラー養成講座・教育講演

皆さんこんばんは、糸魚川こどもクリニックの渡辺です。本日は上越市のワークパル・上越で学校カウンセラーさん向けに3時間に及ぶ教育講演をして参りました。喋り過ぎて喉が痛くなってしまいました。

さて、今回はカウンセラーさんたちが対象ですので、心身症や心気症の患者さんのカウンセリングについて講演しようかと思いましたが、他の講師の皆々様がWMNなど超有名大学の教授でしたので、背伸びをしない方が良いと考えを改めました。自分の経験とスキルを活かして「医療とカウンセリング」という視点で講演をすれば、教授先生と内容が被ることなく恥をかくことなく、より実践向けな講演になるのではないかと思いました。3か月のお時間を頂いてスライドショーを作り、180分間の長丁場に耐えうるものを作り臨みました。

講演後の質問時間に、非常に鋭い質問が飛び交いました。薬物療法を開始したらそのまま続けなくてはいけないのか、服薬期間が長くなった場合に副作用や合併症は出やすくならないのか、甘やかしにならないか、辛かったら(学校などを)休んでも良いんだよと言うのは問題ないのか、頭が痛い、つらいなどと訴えるが実際はそんな印象を持てない生徒にはどう接すればいいのか、夜更かしがやめられない生徒にはどうしたらいいのですか、などなどです。現場のカウンセラーの先生も色々お考えになって対応されているのだと強く感じました。

そして、こんなに上昇志向が強く、生真面目で、熱心なカウンセラーの先生方の居る新潟県にお住いのこどもたちは恵まれているなあと改めて思いました。新潟県万歳☆

本日も最後までお付き合いいただきましてありがとうございます。明日も朝陽が皆様に幸せを運んで来てくれますように心からお祈り申し上げます。

(了)

小児神経学サテライトセミナー(摂食障害について)

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺祐紀です。2017年7月16日に上記勉強会がありましたのでご報告申し上げます。サブタイトルに「入門コース」と記載がありましたが、内容は専門医を対象としたような内容が多かったような気がします。今回は自分の受けた印象が強かった心身症の中でも摂食障害についてコメントをしたいと思います。

さて、今回は5つのセクションに分かれており、(1)診察の仕方、(2)てんかんの症候学・外科治療、(3)脳炎・脳症について、(4)代謝疾患について、(5)心身症、発達障害について、です。

発達障害と言えば、注意欠如・多動症や自閉スペクトラム症などが最近の話題になっていると思われます。しかし、これらに対しては文章が長くなることが懸念されること、各々の専門家によっても治療指針が多少異なることもございますので割愛させて頂きます。もちろん、当クリニックでもご相談に応じますのでご遠慮なくお尋ねください。

では、以下にもう一つの話題の心身症のお話しをさせて頂きます。心身症というと様々な疾患がありますが、今回お話しさせてもらうのはその中でも食事に問題が生じてしまう「摂食障害」というものに致します。不眠・寝不足気味の方はぜひご一読ください、眠れるはずです。

摂食障害と言えば、カーペンターズの女性ヴォーカリストのカレン=カーペンターが発症したことでも有名になった拒食症(神経性食思不振症)は皆さんご存じのことと思います。この疾患を発症された方には強い痩せ願望があり、痩せている方が美しいと思い込みます。困ったことにこの考えがエスカレートしてしまい、周りから見れば十分に痩せているのに「自分は太っているのだ」といった非普遍的なボディ・イメージを持ってしまう患者さんが多いと言われています。それ故に、医者や家族が「栄養が不足しているから、もう少し食事が必要だ、このままでは死んでしまう」という旨を伝えても患者さんは「太るから嫌だ、太るくらいなら食事はしない」と言い返すのです。さらに、理想の体型を得る(痩せる)ために元気よく走り回ったり、活動的になったりする方が多いのです。これが、一般的な神経性食思不振症の症状・経過です。

ところが、最近では痩せ願望を伴わない摂食障害が多くなってきたと報告されています。どういうことでしょうか、何故体形を気にするわけではないのに食事を摂ることができないのでしょうか。子どもたちの診療と食べることに生きがいを感じている自分には理解しがたいものでした。そんな凝り固まった自分の思考でしたが、講演を聴いているうちに柔らかく解けていくような気分になりました。その講演では「食べたい気持ちはあるけれど、食べると吐きそうになる」または、「喉に詰まらせて死んでしまうかも知れない」から食べたくないという不安からくるもの(機能的嚥下障害)や、「何となく気分が落ち込むから食事をしたくない」というもの(食物回避性情緒障害)までありました。

いずれの疾患でも、患者さんたちに精密検査をするものの現在の医療レベルでは原因を突き止めることができません。そのため、心の問題で「気の持ちようだ」と言われてしまうことが多いのです。症状に苛まれて医療機関を受診したにもかかわらず気の持ちようだと医者に言われ、友人、学校の先生方にはどうして食事しないのかと注意され、どの医療機関に行っても同じことを言われてしまうために家族が疲れてしまい言い争いの原因にまで発展することがあります。このような環境下に曝されては患者さんは突き放された気持ちになってしまうのではないでしょうか。患者さんも我々と同じように食事を楽しみたいし、遊んでいたいですし、学校にも普通に通いたいと願っているのではないでしょうか。

残念なことに、これらの診断がついたとしても特効薬がありません。しかし、苦しみを分かつこと、普通と違うと偏見を持たないことが治療の第一歩であり、症状を完全になくすことはできないまでも、症状を和らげることが医者の仕事となります。もし、身の周りにこういった症状で悩んでらっしゃる方がいたら、是非とも医療機関の受診を勧めてあげてください。また、これらの疾患が気になる、もっと知りたい方向けに図書が発売されておりますのでご一読をお勧めしております。
※参考書 大月書店 わかって私のハンディキャップ3摂食しょうがい

(了)

湿疹と食物アレルギー(主にタマゴ)

皆さん、お世話になっております。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。2017年7月11日に上越市で勉強会がございましたのでご報告いたします。

演題は「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言を受けて」でした。その内容は、「アトピー性皮膚炎(またはそれに準ずるような症状)」を有する乳児では、「タマゴアレルギーの発症率を減らすために早期の鶏卵摂取を始めた方が良い」というものです。これは、日本で大規模に行われた研究を基にして日本小児アレルギー学会が2017年6月に提言したものでした。

え、どういうこと?アトピーとタマゴアレルギーは関係あるの?と思われる方も多いと思いますが、実はその通りなのです。最近の報告では「口から食べた物はアレルギーになりにくく、皮膚から吸収されたものはアレルギーになりやすい」のではないか、という理論が知られるようになりました。さらに、湿疹がある場所に食物(及びそのカスなど)が付着するとよりアレルギーになりやすいのではないか、とも言われています。実際、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーを一緒に発症している人の数は多いです。

もし、お子さまが生後4か月未満で中々治らない全身性の湿疹にお悩みの方がいらっしゃいましたら、食物アレルギーのリスクが高いと医学的に知られておりますので掛かりつけの先生にご相談いただくと良いかも知れません。尚、鶏卵の早期経口摂取を開始するにあたっては専門家の診察が重要になりますので、併せてご相談して頂ければと思います。

(了)

小児神経学会 学術集会を終えて(3)

本日は感銘を受けた講演のお話しをしようと思います。最近不眠症という方はぜひご一読くださいませ、確実に眠れます。

 

(1)発達障害のこどもの脳を育てるSPARK運動療法

運動療法は昨今の小児神経学会でも論文件数が増えている分野です。簡単な理屈は以下の通りです。運動をすることによって広範囲の脳内の神経細胞が活性され、さらに運動後しばらくは脳内の血流が良好になります。この状態が脳全体にプラスに作用するのではないか、と研究者たちが予測し調べていったらまさにその通りだったのです。

これを医療に応用できないかと目を付けたところ、アスペルガースペクトラム障害(ASD)、注意欠陥多動症(ADHD)といった発達障害を持つ児では、運動療法を取り入れたことで、他者とのトラブルが明らかに減り、固有の症状が改善されたと報告されています。

もちろん、そうではない方でも、運動療法を取り入れることで前頭連合野、脳梁の神経線維が増え、記憶をつかさどる海馬の体積が増え、地域ぐるみでプログラムを組んだところでは暴力などの事件も減ると報告されています。アメリカ合衆国の研究では学生に対して、運動をする群としない群とでテストの成績を比較したら、運動している群の方が結果が良かったと報告されています。最近物忘れがひどくてというそこのあなた、是非とも運動療法をお勧めします(調子に乗ってごめんなさい)。

キツイ運動をする必要はありません。『胸が高鳴り、楽しくて、他の人ともできる、室外』での運動であれば構いません。但し、雨乞いダンスはみんなで楽しく胸がときめくかも知れませんが、外に出れなくなってしまうので今回の治療には適しません。

自分は運動が嫌いな人間ですが、これからはタクシーや自家用車に頼ることなく自分の足で目的地に向かおうと心に決めました。三日坊主になりませんように。

 

(2)脳梗塞、脊髄損傷の最先端の治療

脳、脊髄と言えば神経細胞の集合によってなる、機械でいうコードのような集合体です。脳という電源から、脊髄というコードを通じて信号が運ばれて、筋肉という機械が動きます。この神経細胞は死滅したらばそのままで、脳梗塞や脊髄損傷には治療方法はないと言われておりました。叩いたら壊れたテレビが直ってしまうことがあるのは、今回は除外してください。

その一方で、人間の骨髄の中には、どんな組織にでも変化することのできる幹細胞(かんさいぼう)という万能な細胞が(少数ではありますが)存在します。この細胞は傷害を受けた組織に集まりやすく、修復に貢献する性質を持っています。

そこに目を付けたのが北海道のとある大学附属病院の医師です。骨髄の中の幹細胞を取り出し、試験管で増やして、その性質を活かして急性期の脳梗塞や脊髄損傷を治療できないかと考えたのです。細胞実験、その後に動物実験、そしていよいよ臨床治験となりました。治療方法は、脳梗塞(脊髄損傷の治験はその後で行われました)を発症してしまった患者様、その方の腰の骨から幹細胞を採取して増殖させます。十分に量が増えた幹細胞を静脈の中に投与(移植)したのです。

結果は素晴らしいもので、強い麻痺があった患者様でも投与(移植)後から効果が現れ、完全とまではいかないものの、従来のリハビリだけの治療よりも回復することが判明しました。すごいものです、手を持ち上げられなかった人が笑顔で万歳したり、体を起こすことすらできなかった人がスキップして退院するなど、医学の、いやいや、研究者たちの飽くなき探求心にただただ感動してしまいます。

(3)高機能自閉症における内部モデルの特異

(4)Brain-machine-interfaceによる脳卒中の治療

(3)計算式から病態を考える研究です。(4)リハビリの効果をさらに高める機材の開発と利用についてです。いずれも医師ではなく、学者が考え付いたモデルです、すごい。

(5)熱性けいれんの診療ガイドラインに基づくケア

上記も皆さんにお伝えしたい、のですが、書き出したら切りがないのでここで筆をおきます。日本の医学は本当に進歩しています。海外に引けを取らない、と言いますか、こんなに頑張っている人たちがいるなんて誇らしい、応援したいと思えました。

文才がなく、駄文で申し訳ありませんが、この文章をお読みになった方々が、明日への夢や希望、日本人としての誇りや自信を持ってくだされば幸いです。

 

それでは、不定期ではございますが、最先端の医療について今後も記載していこうと思いますのでよろしくお願い致します。最後までお付き合いくださいまして、誠にありがとうございます。

(了)

小児神経学会 学術集会を終えて(2)

皆様、こんにちは。

糸魚川こどもクリニックの渡辺です。

現在、当院では一緒に働ける職員を

募集してます☆

詳細は当クリニックのホームページ、または

ハローワークにお問い合わせくださいませ。

 

さて、先日の学会の様子を写真とともに

ご紹介しようと思います。

大阪国際会議場上記は大阪国際会議場の入り口です。

写真で感じる以上に広く近代的な構造でした。

会場の一角に上記のような休憩スペースがあり

そこには山のように積まれた小児神経関連の

書籍が販売されていました(早速購入!!)。

奥には、ハンディの人工呼吸器や脳波検査に

用いる帽子型の電極(被るだけでOK)など

便利グッズも置いてありました。

上記は発表会場の様子ですが中央スクリーン

まで遠くて、後ろの席からでは映写された文字

すら見えない状態です。

会場内にいるのは殆どが医師、ついで医療者、

少人数ですが家族会のメンバーさんも居ます。

 

上記のように数百人を収容できる発表会場が

10室程度貸し切られており、各部屋で

最先端の治療の勉強会、中々回復されない

患者様についての検討会、新薬の勉強会など

が連日連夜繰り広げられるのです。

学会に参加すると、自身のレベルが

上がったように感じられ胸が熱くなって

しまいます。

日本の小児神経医学レベルは高いです☆

 

次の項目では感銘を受けた講演内容を

お伝えしようと思います。

(続く)

小児神経学会 学術集会を終えて

皆様、御無沙汰しております。

院長の渡辺祐紀です。

 

2017年6月15~17日に大阪にて開催された

第59回小児神経学会 学術集会(総会)では

多岐に渡るジャンルの症例検討や教育講演に

加え、一般市民向け公開講座もありました。

自分は脳梗塞、脊髄損傷の最先端の治療や、

ロボット工学を用いたリハビリテーション

などに強い関心を抱きました。

本当に日本の技術は素晴らしいです☆

 

後日、まとめて掲示しようと思いますので

ご興味のある方はしばらくお待ちください。

 

それでは、今日も皆様にとってかけがえのない

大切な一日となりますように

心からお祈りしております。

(了)

小児神経学会・学術集会

 

こんにちは、院長の渡辺です。

ただいま、タイトルにあるように大阪の

学術総会に参加しております。

発達障害、学習障害、読み書き障害、

てんかん、けいれん、などなどの疾患について

最先端の知識を学んでおります。

学術書も考えられないような種類の書籍が

所狭しと並べられております(汗)。

 

今後のクリニックでの診療に役立てるべく、

興味深い内容がございましたら皆様に

ご報告申し上げますので

しばらくお待ちくださいませ。

 

今日一日が皆様にとって学びある

貴重な時間となりますよう

心からお祈り申し上げます。

(了)