令和元年度 第二回 教育支援委員会

皆さん、こんばんは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。本日は13時から上記会議に参加していたために午後の診療時間に支障を来してしまいました。午後診療を受診された皆様には多大なご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ございませんでした。

さて、教育支援委員会とは何ぞやといいますと、保育園や幼稚園、小中学校で気になる点のあるお子さまたちが、普通学級、支援学級、支援学校のいずれに進級するのが最も適しているのかを調査員、校長先生、医師などが一堂に集まって相談をする会議です。今年度の会議では進級・進学を控えた100名弱の方々が対象になりました。13時から会議が始まり、終わったのは15時30分、終わったと言いますか終わらせたと言いますか…。一人当たりに割り当てられる時間は1分強、参加されている皆さんが入念な下準備をされて来たとはいえ十分とは言えないような気がしました(2回に分けてもよさそうなボリュームです)。

そして、会議を通じて一番気になったのは『きちんとした診断をされていない』ということです。もし、落ち着きがないという理由で支援学級、支援学校に行ってください、と言われたお子さまが医療機関で注意欠如・多動症と診断を受けたとすると薬物加療、認知行動療法で症状の改善が大いに期待できます。衝動性やこだわりが強く自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群など)と診断が付けば、同様に治療を開始できます。

お子さまの行動で気になることがあるときは、是非とも医療機関を受診して相談しましょう。ただし、診断や経過を把握するのに時間が掛かるケースが多いので、1回の診療ですべてを伝えるのではなく、数回の受診を重ねて少しずつ話しを進めて行くという気持ちでご相談されると良いと思われます。

糸魚川に住まう皆さんが心身ともに健やかになりますように、日々診療に臨みたいと思います。

(了)