感染症情報《2020.3.14》

皆さん、おはようございます。糸魚川こどもクリニックです。少しずつ暖かくなってきましたね。

さて、市内ではRSウイルス、ヒトメタニューモウイルスが流行し始めました。RSウイルスは1歳までの小さなお子さまで発症しやすく、重症化すると肺炎になってしまい入院が必要になるお子さまもいらっしゃいます。一方のヒトメタニューモウイルスは5歳くらいの比較的大きな方でも発症し、しつこい咳で眠ることができず、ときには入院される方もいらっしゃいます。

また、残念なことに両疾患には特効薬はありません。そのため、症状を改善させる治療を行い、自然に回復するのを待つしかありません。長引く咳や鼻汁が見られましたら、上記疾患が疑われますので一度診察を受けることをお勧め致します。

(了)

《緊急》ヒブワクチン出荷再開!

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。先日お伝えしておりましたヒブワクチン出荷停止が解除されました。令和2年3月初旬頃から出荷が再開し、下旬には例年と同数の出荷数を見込めるようです。接種時期を調節してくださった皆様、本当にありがとうございます。

(了)

感染性胃腸炎 流行中!!

皆さん、こんばんは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。タイトルにもございます通り胃腸炎が糸魚川市内に猛威を振るっております。喉が渇いて水を飲みたいのに、水分を受け付けない、または吐いてしまう方々を見ていると本当に辛くなってしまいます。

さて、そこで今回は胃腸炎を発症されてしまった患者様・保護者の方々から受ける質問をまとめてみました。本ブログを通じて皆さんに胃腸炎がどのようなものか理解していただけますと幸いです。

1、感染性胃腸炎ですか?

上記が当院で最も多い質問です。ご存じの方も多いと思いますが、胃腸炎の原因は殆どが細菌やウイルス、または細菌の産生する毒素です。それらが胃や腸を通った後に便として排泄され、便を介して別の人(特に保護者や兄弟)にうつります。つまり、一部を除くほぼすべてが感染性胃腸炎と考えてください。例外としてはキノコやフグと言った毒、食べ過ぎによるもので、これらは人に感染することはありません。

2、保育園や学校はいつから登園・登校できるのでしょうか

この質問も多いです。と言いますのもインフルエンザや溶連菌感染症と違って、胃腸炎には分かりやすい登園・登校基準がありません。何故でしょうか。たとえば、感染性胃腸炎に代表されるロタウイルスやノロウイルスは、感染者の症状が落ち着いた後も居残り、便の中にウイルスが出てきます。その期間は、なんと1か月! もし「人に感染させてしまうかも知れないから、ウイルスが出て来なくなるまで休んでください」と言われてしまったら1か月も登園・登校できないと言うことになり、現実的ではありません。それ故に厚生労働省が提示している登園・登校基準は「おう吐、下痢がなく、普段の食事が摂取できること」となっています。しかし、厚労省のガイドラインより各保育園や幼稚園の基準の方が重要なようですので、まずはそちらに確認を取られた方が良いかも知れません。

3、水も摂れずつらそうなので点滴をしてください

早く治してあげたいというお気持ちは察しますが、実は点滴は効率的ではありません。点滴で100mlの水分を摂る場合と、口から100mlの水分を飲む場合、身体の中に入る水分には大きな差はありません。また、最上の命医に出て来るスーパードクターならいざ知らず、自分のような小心者の場合、まれに点滴が上手くいかないこともあります。注射針を用いる点滴はリスクや痛みを伴いますので、お辛いとは思いますが時間を掛けて匙を用いて少しずつ水分を摂らせていただけますと幸いです。ちなみに、ご家庭にあるスプーン(スープ類を召しあがるのに使うサイズ)であれば一杯5cc程度になり、(体重や便回数にもよりますが)1時間に50-100ccの水分が摂れれば十分です。

長くなってしまいまして申し訳ございません。また、最後までお付き合いくださった皆さん、誠にありがとうございます。

(了)

《緊急》ヒブワクチン出荷停止

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。上記にもございます通り、予防接種関連のお知らせです。

生後間もなくされる予防接種の中で最も痛いのではないかと思われるヒブワクチン(ヘモフィリス・インフルエンザ桿菌b型ワクチン)ですが、ワクチンの部品に問題があり突然2020年1月末で出荷停止となってしまいました。ヒブは化膿性髄膜炎という子どもの命を奪う感染症の原因菌として知られています(疾患の詳細はこちら → http://www.know-vpd.jp/vpdlist/hib.htm)。年間数百人の小児が発症し、重たい後遺症に悩まされたり、命を奪われたりしていましたが本ワクチンが定期接種となってから発症者を「0」人まで減らすことに成功したのです。

そこで、当院では院内の限りあるワクチンの備蓄を発症リスクの高い生後2~3か月のあかちゃんを優先に予防接種をさせて頂くことに決めました。本当に心苦しいのですが、皆様のご理解とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。

再出荷の報告が発表されましたら速やかにご報告申し上げますので、今しばらくお待ちくださいませ。

(了)

インフルエンザ感染症情報2019.10.29

皆さん、こんばんは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。久々のインフルエンザ情報です。

先日の市内での大流行が連休や学校閉鎖を挟んで収束するかと思いきや流行が治まることなく、東中学校、大和川小学校で感染者が増えつつあります。皆さんも十分にお気を付けください、楽しみにしていた修学旅行や大会・発表会などのイベント参加が泡沫の如く消えてしまいます。また、インフルエンザ(Flu)の他にもRSウイルス感染症の方も見られますので、小さなお子さまのいらっしゃるご家庭では併せて注意しましょう。

インフルエンザといえば、ひと冬に1回発症したら終わり、と思ってらっしゃる方が多いようですが、それは大いなる誤解です(汗)。医学誌によると1シーズンでインフルエンザA型感染症に2回以上罹患する人が多数いると報告されています。ちなみに、1回以上インフルエンザを発症した人のうち1回80-90%、2回10-15%、3回以上3-5%という統計が掲載されていました。インフルエンザを発症されたとしても予防接種は必ず受けましょう☆

(了)

令和元年度 第二回 教育支援委員会

皆さん、こんばんは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。本日は13時から上記会議に参加していたために午後の診療時間に支障を来してしまいました。午後診療を受診された皆様には多大なご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ございませんでした。

さて、教育支援委員会とは何ぞやといいますと、保育園や幼稚園、小中学校で気になる点のあるお子さまたちが、普通学級、支援学級、支援学校のいずれに進級するのが最も適しているのかを調査員、校長先生、医師などが一堂に集まって相談をする会議です。今年度の会議では進級・進学を控えた100名弱の方々が対象になりました。13時から会議が始まり、終わったのは15時30分、終わったと言いますか終わらせたと言いますか…。一人当たりに割り当てられる時間は1分強、参加されている皆さんが入念な下準備をされて来たとはいえ十分とは言えないような気がしました(2回に分けてもよさそうなボリュームです)。

そして、会議を通じて一番気になったのは『きちんとした診断をされていない』ということです。もし、落ち着きがないという理由で支援学級、支援学校に行ってください、と言われたお子さまが医療機関で注意欠如・多動症と診断を受けたとすると薬物加療、認知行動療法で症状の改善が大いに期待できます。衝動性やこだわりが強く自閉スペクトラム症(アスペルガー症候群など)と診断が付けば、同様に治療を開始できます。

お子さまの行動で気になることがあるときは、是非とも医療機関を受診して相談しましょう。ただし、診断や経過を把握するのに時間が掛かるケースが多いので、1回の診療ですべてを伝えるのではなく、数回の受診を重ねて少しずつ話しを進めて行くという気持ちでご相談されると良いと思われます。

糸魚川に住まう皆さんが心身ともに健やかになりますように、日々診療に臨みたいと思います。

(了)

インフルエンザ感染症情報2019.10.16

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。先週から見られるようになったインフルエンザA型の罹患者数が増えつつありますのでご注意ください。

現在、発症された方が多い機関は糸魚川小学校大野小学校、東保育園、東小学校です。

尚、東保育園、東小学校では発症数は減ってきています(各施設の対策が奏功しているのだと思われます)。これ以上の拡大を防ぎ、週末のイベントに影響がないように小生も全力で診療に臨みます。もし、先の連休が明けてからインフルエンザを発症されてしまった際は、大変申し訳ございませんが、感染拡大させないためにも今週中は自宅待機、療養をお願い申し上げます。

最後となりますが、皆さんに当ブログなどを通じてインフルエンザに対するより深い知識を得て頂けますと幸いです。お時間がございますときに、ぜひともご参照くださいませ(こちら → http://blog.itoigawa-children-clinic.jp/2019/10/09/インフルエンザ注意報%ef%bc%88押上地区%ef%bc%89/ )。

インフルエンザ感染情報2019.10.11

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。今週初めから見られるようになったインフルエンザA型の罹患者数が徐々に増えつつあります。

発症されたお子さま → ご兄弟・保護者さま → 別の保育園・幼稚園・小学校に通うお子さま → そのご兄弟・保護者さま → ・・・・

というような状況です。ワクチンを接種された方々が殆どいらっしゃらないということもあり、その感染拡大は非常に速いようです。これ以上の感染拡大を防ぐためにも、3連休中は不要不急の外出などはお控えくださる方が良いかも知れません。

尚、現時点までに当院では東保育園、東小学校に通う園児さん、生徒さんがインフルエンザを発症されたことを確認しており、やまのい保育園の園児さんにも発症された方が見られました。今後とも注意が必要です。また、皆さんに当ブログなどを通じてインフルエンザに対するより深い知識を得て頂けますと幸いです(こちら → http://blog.itoigawa-children-clinic.jp/2019/10/09/インフルエンザ注意報%ef%bc%88押上地区%ef%bc%89/ )。

それでは、本日も診療に全力で臨みたいと思います!

(了)

インフルエンザ注意報(押上地区)

こんばんは、糸魚川こどもクリニックの渡辺です。今朝はイノシシ注意報が発表されていたようですが、市内(押上地区)ではインフルエンザ感染症が猛威を振るい始めています。

10月6日には2-3人だった発症者が昨日7日は4-5人、本日は10人近くまで増えてしまいました。また、東保育園に妹・弟がいらしゃる小中学生や保護者の皆さまにも感染が広がりつつありますので注意が必要です。

インフルエンザ感染症で一番重要なのは予防です。感染をこれ以上広げないようにするためにも、流行地への不急不要の外出などを控え、外出から戻ってきたらうがい手洗いをし、発症してしまったら治るまで可能な限り自宅で待機しましょう。また、予防接種も重要になりますのでご検討ください。尚、予防接種をすることでインフルエンザA型の2種類、B型の2種類に対する抗体が作られますので、すでに発症されてしまった方も予防接種を受けるようにしましょう。詳細は下記の資料をご参照ください。

◇ジオだより12月号 → https://www.itoigawa-children-clinic.jp/img/file78.pdf 

◇インフルエンザワクチン広報1号 → https://www.itoigawa-children-clinic.jp/img/file12.pdf

◇インフルエンザワクチン広報2号 → https://www.itoigawa-children-clinic.jp/img/file16.pdf

◇予防接種について → http://blog.itoigawa-children-clinic.jp/2019/10/03/インフルエンザワクチン予約受付開始/

それでは、明日からも皆さんの安心と安全のために、全力で尽力したいと思います☆

(了)

四種混合ワクチン自主回収について

こんにちは、糸魚川こどもクリニックの渡辺です。本日はタイトルにあります通り、ワクチンの自主回収のお知らせです。

令和元年5月~6月にかけて、テトラビックという四種混合ワクチンが自主回収となりました。その理由は、予防接種を受けた人が免役を作るために必要なものとなる”抗原”が同社の発表している量よりも少なかったためです。そこで、該当するワクチンを接種された方に限り、十分に免疫を獲得しているかどうかを確認するための血液検査(抗体検査)を無償(または一部負担)ですることができるようになりました。

さて、このような話しをされると不安になる方もいらっしゃるかも知れませんがご安心ください。なぜなら

該当するワクチンを接種した場合でも十分な免疫を獲得することがすでに証明されている

からです(免疫獲得率は100%と報告されています)。しかも、四種混合ワクチンは合計4回接種することになりますから、抗原量の十分あるワクチンも接種されているはずです。それでも心配な方につきましては”四種混合のI期追加接種後”に抗体検査(血液検査)を受けることができます。もちろん、当院でも対応可能ですのでよろしくお願い申し上げます。

該当する四種混合ワクチンロット

4K23A、4K23B、4K23C、4K24A、4K24B、4K24C

(了)