皆さん、おはようございます。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。1月6日の休日診療でもインフルエンザAを発症されて受診される方が多く見られました。そこで、本日は万が一罹患してしまった場合の対応などを皆さんにお伝えしたいと思います。
(1)インフルエンザの診断について
最近発売された検査キットは非常に感度が良く、検査で陽性となった場合はほぼ間違いなくインフルエンザと診断がつきます。しかし、検査をするタイミングが早かったりすると『陰性』つまりウイルスが居ないと結果が出てしまうこともあるので過信すると痛い目に遭います。また、検査をせずとも症状や経過が明らかであればインフルエンザの診断がつくことがあります(痛みを伴う検査に頼り切らないことも重要かもしれません)。
(2)治療薬について
インフルエンザの診断がついた場合、内服薬、吸入薬、最終手段として点滴による加療があります。全身状態が良好で、殆ど症状がない方はこういった治療薬を用いることはありません。一方で症状が強く出てしまった方、幼少の方、ご高齢の方には治療薬が必要になることが多いです。当クリニックでの主な処方薬は、安全性が高く、局所に留まる吸入薬となります。しかし、吸入薬も技術を要すること、乳糖アレルギーや喘息をお持ちの方には処方がし難いという側面もありますので、皆さんが同じ薬になるとは限りません。また、ご存じの方もいらっしゃると思いますが以前は乳児には抗インフルエンザ薬の処方が控えられておりました。最近では状況に応じて処方しても良いと方針が変わっております(乳児は免疫が弱いですからね)。
最後に、この季節に発熱や咽頭痛などの症状を来す疾患はインフルエンザの他にもありますので、インフルエンザ特有の治療薬を使う際は細心の注意を払う必要があります。
(3)休職期間・出席停止期間、登園停止期間について
学校・保育園・幼稚園では保健法による規定が決められていますが、成人の方々には順守する規定は特にありません(詳細は下記資料をご覧くださいませ)。各企業によって対応が異なると思いますので職場の人事部にご確認くださいませ。尚、服薬加療をされた方は熱が下がった後も数日間はインフルエンザウイルスを排出して、他の方に感染させてしまいますのでご注意ください。
最後になりますが、皆さんも外出から戻られたらうがい手洗い、そして疲れを残さないように規則正しい生活を行い、インフルエンザを発症させないようにしましょう☆それでは、皆さんがご健康でいらっしゃるように心からお祈り申し上げます。
(了)