ヒトメタニューモウイルス感染症

皆さん、こんにちは。糸魚川こどもクリニックの渡辺です。暑くなったり寒くなったり、体温を調節するのが難しい時期の到来ですね。

さて、そんな気候が不安定な時期に、最近よくクリニックを訪れた方々から質問されるウイルスがございます。正確な名称を仰られたお父さん、お母さんもお見えでしたが、舌を噛みそうな名称のために覚えられるのも苦戦されたのではないでしょうか。そうです、その名は、君の名は「ヒトメタニューモウイルス(hMPV)」です。ヒト=ヒューマン、ニューモ=肺炎、つまり人に肺炎を引き起こすウイルスと言う意味になります。hMPVについて簡単にまとめましたのでご参照ください。

ヒトメタニューモウイルスは呼吸器感染症を引き起こす原因ウイルスの第2位の称号を得ております。流行する時期は春先から夏頃(下図参照)で、ちょうど小児の呼吸器感染症で発症頻度の最も高い、ライバルにあたる感染症である「RSウイルス」の流行する時期(晩秋から春先にかけて)と被らないように上手く構成されています。目立つためにはライバルの居ない時期が良いという考え、侮れませんね。

前述した通り、迅速検査を行うことはできますが特効薬がないために治療方針は対症療法(症状に対して治療を行う)となります。つまり、確定診断がついても一般的なカゼもヒトメタニューモウイルス感染症も治療は同じと言うことです。

本ウイルスに感染しないためにも、うがい手洗い咳エチケットを守って人にうつさず、人からうつされないようにしましょう。特に、免疫力が弱い乳児やご高齢の方はより注意しましょう☆彡

(了)

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